不動産の無断使用と不動産侵奪罪【宇都宮市 不動産登記】
新年あけましておめでとうございます。。
上三川町の司法書士の市村です。
新年最初は、不動産の無断使用における法的責任についてです。
民事責任を追及する場合
1.不動産明渡し義務:無断使用者は土地所有者に対して所有権に基づく返還請求権の行使をする。
2.損害賠償責任:不法行為に該当し、所有者に生じた損害を賠償する責任を追及する。
※民法第709条「故意または過失によって他人の権利または法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。」
刑事責任を追及する場合
不動産侵奪罪とは
刑法第235条の2に規定されている犯罪で、「他人の不動産を侵奪した者は、10年以下の拘禁刑に処する」とされています。
簡単に言えば、他人の土地や建物を勝手に奪い取る行為を処罰する規定です。
不動産侵奪罪の成立要件
1.客体:他人の不動産
土地または建物であることが必要です。
2.行為:侵奪
他人の占有する不動産を、自己または第三者の占有に移すことです。
例えば、
1.他人が占有している土地や建物を力ずくで追い出して占拠する。
2.境界杭の移動:隣地との境界を示す杭を勝手に移動させて土地を奪う。
3.故意
不法領得の意思をもって、不動産に対する他人の占有を排除し、これを自己または第三者の占有に移すこと。
不法領得の意思とは、①所有者を排除して権利者として振る舞う意思、②物の経済的用法に従い利用・処分する意思のことをさします。
窃盗、強盗、詐欺などの財産罪については、主観的な構成要件要素として必要されています。
つまり、一時的な使用窃盗では①に該当せず、毀棄・隠匿目的の場合は②に該当しなことになります。
他人の不動産登記を虚偽の申請で自己名義にをするなどの、法律的に占有を侵奪する行為も不動産侵奪罪に該当しない場合があります。
また、不動産侵奪罪の公訴時効は、7年、不動産の時効取得は、原則20年となります。
このコラムをご覧いただきまして、ありがとうございました。
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