特定の株主に対しての複数議決権

こんにちは。

上三川の司法書士の市村です。

今回は、特定の株主に対して1株につき複数議決権を与えることは可能かどうかというお話です。

 

通常は、株主平等の原則(会社法109条1項)により、1株について1議決権(会社法308条1項)が与えられます。

また、株式の権利内容について異なる定めを設けることができる種類株式は限定されていますので

単元株式数が異なるだけの種類株式は発行できません。

※単元株式 ⇒ 例えば100株につき1議決権とするなどの定めです。

ですので、次の2パターンの方法が可能性として考えられます。

 

ある種類株式についてのみ単元株式数の設定

例えば、① 普通株式に加えて剰余金の配当優先株式である種類株式を発行する。

    ② 上記種類株式のみ単元株式数を10株に設定する。

そうしますと、事実上種類株主に対して普通株主は10倍の議決権を有することになります。

注意点は、単元株式数の要件として、1000株と発行済株式総数の200分の1を超えられませんので、

発行済株式の数が1000株ですと5株まで、発行済株式の数が400株未満ですと単元株式の設定ができません。

 

属人的株式の設定の利用

株主平等原則の例外として、非公開会社(株式の全部に譲渡制限がついている会社)では、

定款の定めにより株主毎に異なる扱いが認められています。(会社法109条2項)

この定款を定める場合は、総株主の半数以上で議決権の4分の3以上の賛成が必要です。

異なる定めができる内容は、配当の優先・残余財産の分配そして株主総会における議決権の三つになります。

また、属人的株式の定めは登記事項ではありませんので、登記申請も不要となります。

 

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